腐女子に聞いてみたい!でも腐女子の友達がいないので聞けないこと。
ぶっちゃけ、なにが面白くて801なんてやってるんだろうか。
わからないことだらけだけど、一つ一つ挙げていこう。いつか問う機会を無駄にしないために。
・なぜ、男同士の恋愛を妄想し捏造するのですか?(801)
欲求不満だからですと言ってしまえばそれまでなのかもしれないけれども、男女間で妄想しないのは何故かということは各所で論じられていることであったりもする。
ただの欲求不満なら、男女間だろうが男同士だろうが女同士だろうが触手相手だろうがモブだろうが何だっていいはず。そういう特殊なシチュエーションに興奮するというのはよくわかる話だ。
けれどそれが「男同士」の「恋愛」に限定されているということが801の特殊さで、BLが少女漫画の延長であると言われているのと多少関連がありそうだ。
確かに、行き過ぎた友情を勘繰ったり、美味しいシチュエーションで妄想したりというのは「男同士」という括りでもアリなのかもしれないが、何故それが恋愛でなければならないのか。
最近はもっとドライになっていて「別に、恋愛にこだわってないし、セフレでもいいよ」なんて意見も聞こえてきそうだけれども、依然として主流は「恋愛」であるのは変わりない。
例えば、「三橋と阿部ってなんか変な関係だよね」と少女Aが言い、「デキてんじゃねーの?ギャハハ!」と少女Bが答えたとする。恋愛大好きな御年頃の少女たちにとっては他愛ないコイバナのひとつなのかもしれない。特に今では世間一般にBLだの801だのが知れ渡っている為に、その発想の飛躍も、あまり突飛ではないのかもしれない。それを聞いた少女Cが≪ヤバい、それ超萌えるんですけどー!≫と悶えるところまえいくと、もう私には理解できない。
・なぜ男同士でなければならないのですか?
何故男同士がいいのか、というのは作り手がノーマル嗜好の女性であるからと言い切ってしまうのは乱暴すぎると思われる。なぜなら、ごく最近までノーマル嗜好の男性が女同士を妄想することがなかったからである。今では百合も受け入れられているけれども、BLの市場に比べればまだまだニッチと言わざるを得ない。
「BLが嫌いな女子はいません」だったか、そのような発言がまかり通る程度に、女性向けジャンルというのは9割方801で埋め尽くされている。勿論、BL嫌いな女子だってごく少数存在するのだが。
よく言われるのが「妊娠しないから」という身も蓋もない中田氏主義者の理屈だが、それよりもっともらしいのが「女が介在しないから」という俯瞰である。
前者は、初潮を迎えていないロリでもいいし、閉経したババアでも、無機物や人外でも当てはまるからだ。ぶっちゃけ、女の子のあにゃるでも上のお口でも中田氏妊娠はすまい。
ここでいう「女」というのは、作者や同好の士自身、そして男キャラをモノに(末永く、幸せに)できる女キャラのことだ。作品によっては、女が存在しない世界(男子校や軍隊や刑務所などは格好の題材、餌食となる。福本氏のように女が描けないから女が登場しないという世界も同様)で、男同士の関係しか描かれないこともある。
「男相手だったら(彼氏が)浮気してもノーカンかな」なんて発言をしてしまえるのも、腐女子思考の為せるもの。それは腐女子がノーマル嗜好であり、その彼氏もノーマル嗜好であることを前提としたファンタジーな妄想であるからだ。女の敵は女であると認識しているから、女のアドバンテージを認識しているからこそそのような暴言がいえるのだし、傲慢になれるのだ。
恋愛至上主義、ひいては女性至上主義がBLを流行させたというのは、実は矛盾しないのだ。
ただし、この答えに気づいている者ばかりが腐女子ではない。だから、無自覚な彼女たちに一度聞いてみたい問いではある。
・男×男のCPに萌えるのはどうして?
801妄想で、男キャラ同士がデキていると仮定して、その先がどうもわからない。
それの何が面白いのか、萌えるのかだ。
組み合わせの妙とか、パズルのような楽しみ方は分かる。
天井×床 だとか、発想の面白さというのは理解できる。その発想はなかったと唸らされる作品は色々あるし、一発ネタで勝負と揶揄されたりもするけれども、まだ理解の範疇にある。
俯瞰であり、部外者でしかない彼女たちがどうやって男×男の世界に介入するかといえば、妄想なのだ。
ここからは完全に推測になってしまうが、妄想によって登場人物に介在することこそが目的であると仮定すると、謎が解けたような気がしないだろうか。
男性向け同人誌でよくあるような、凌辱シーンを思い描くとき、そのキャラクターを思い通りにしたいという欲求がストレートに表現されているだろう。ここでいう「凌辱」は801がそう妄想されることと同義である。男同士のキラキラした友情を、ぶち壊しにすることは「凌辱」と言えないだろうか。
けれどその先、男同士の恋愛を俯瞰して(鳥瞰の視点かもしれないが)どうやって楽しむというのだろう。
どちらかに感情移入するというなら話は簡単だが、捏造してまでCPを成立させ(お節介な仲人みたいなものだろうか?)、アツアツっぷりに悶えるというのは全く理解できない。
▼理解できないので考えてみた、いいかんじのカップルを生温かく見守る心境。
リア充じゃねーから、爆発しろとしか思えないんだけど!なんてことは云わない。
男女のCPでも、傍から見ていて応援したくなるものや、じれったくなって早くくっついてしまえよと悶々とするような作品はいくつも思い出される。
つまり、男×男だとか捏造だとか妄想だとかいうのを差し引けば、似たようなものかもしれない。
だがしかし、本気で自分の恋愛対象だとしたら、そんな悠長に構えられないと思うのだが。
・・・とここまで考えて新たな疑問が浮かぶ。
すなわち、彼女たちにとって801とは遊戯であり、本気ではないのではないか?
・801とかいってるけど、それってお遊びなんですよね?
恋愛至上主義を気取っている癖に、実際はそれほどロマンチストではないというのはいかにもありそうなのだが。
或いは「本気になるわけないでしょ、だって二次元だし」というポーズなのかもしれない。
リアリストの彼女たちが妄想と分かっていて時間を投資しているとするならば、何故そうなるのか分かる気がするではないか。
むしろ、完全に自己から切り離した世界での恋愛遊戯というのは潔さすら感じる。
彼女たちにとって、BLや801というものは完全なる理想の恋愛を俯瞰するだけの場であり、それらを眺めて楽しむことがステータスになっているのだろう。妄想にのめり込まず、自身の社会的地位を確立し(現実世界では彼氏を作って家庭を持って子作り子育てと普通の女をこなして)、余暇や持て余した性欲を発散する手段としてBLや801を利用する。そこまで含めて、腐女子世界なのではなかろうか。
そこまで考えるとなんとも複雑怪奇である。
見た目も取っ付き辛いが、そこに至る過程がややこしく、また到達するためのハードルが高過ぎる。女心は複雑とかそんなレベルじゃない、不可思議な世界を垣間見たような気になって、不毛な801論を終わりにしたいと思う。
彼女たちにしてみれば、凌辱妄想や感情移入なんて低レベルすぎてお話にならないのかもしれない。だが、敢えて言おう。「カミーユたんぺろぺろちゅっちゅしたいよぉ」と。変態レベルが高すぎようと、構わん。どこまでいっても妄想でしかないのだから。防壁なんて作らずに、もっとダイレクトなものが読みたいというのは贅沢だろうか。男同士とか、恋愛なんて言い訳はいいんだよ。エロを!股間が熱く滾るような、身も蓋もないエロ本を要求する!
- 2012/01/09(月) 22:10:51|
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