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ぷりみてぃぶろぐ

3Dイリュ毛の改造記事と、個人的な記録。

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ほしにねがいを(再編集)

Ζガンダム同人誌(カラー)※本ではない。

カミーユ幼少期のエピソード捏造

ほしにねがいを


聖夜、宗教が希薄になった宇宙世紀においても特別な日。

幼なじみのお隣りのお節介焼きの女の子

かわいそうな子を気遣かってくれる優しい優しい女の子

お仕着せの同情なんて誰が頼んだ?

だからファとは友達なんかじゃない

勇気を出して、それでも想いは届かない

間違ってるのはいつも僕、人の気持ちがわからない僕。

僕は嘘つきで、だから一人ぼっちで、誰にも愛されない。

家の外にも、家族の中にも、僕はどこにもいなかった。

嫌われても。ずっとこのままが嫌で、最後の賭けをした。

僕は一番欲しいものを、初めて、欲しいと言った。

勇気を出して伸ばした手はどこにも、誰にも、届かない。

届かない想いを、叶わない願いを全部、捨ててしまえたら。

全部壊したくて、出来なかった、意気地なしのいい子だから

出来るのは八つ当たりくらい。優しさに甘えて、酷いよな。

行きたい所はきっと、どこにもない。僕だけの場所なんて。

変えられるかもしれないと思った。変えられなかったけど。

愛されたくて、いい子をやって、こんなにも僕は捻くれて。

ささやかな抵抗さえ、もう後悔してるなんて、情けない。

サンタクロースは来ない。悪い子だから、願いは叶わない。

そんな訳、ないのに。

ひとりで。星を、見に行こう。

居場所のない僕の、たった一つだけ浮かんだ思いつき。

いつでも、どこでだって僕にだけ見えていた本物の星空を。

宇宙の孤独な星の仲間に入れて。寂しさを終わりにして。

別のものになんかなれない。

どこにも逃げられはしない。

ほんの子供で、僕は何一つ叶えられない。

あっさりと、一人ぼっちの時間さえもなくなって

きっといっぱい怒られる、悪い子だって

それでもよかった

あの暗い家の中で膝を抱えて眠るのはもう嫌だった

同情されたくなくて、憎まれ口を叩いて、ひとりでいたくて

つい、本当のことが零れる。たった一つの宝物のこと。

誰にもわからなくてよかったはずなのに

僕だけのあの綺麗な星空のことを、僕のことを

どうして

どうして、わかって欲しいと願ってしまうんだろう

星に願い事なんかしたって叶う訳ない。たとえ聖夜でも。

奇跡の起きるクリスマスの夜…そんな迷信、馬鹿にしてた。

誰かと一緒に星を見上げて、そんなの、想像もしなかった。

孤独が、そらに、溶けていく。

関係ないんだ、あの星が本物でも、そうじゃなくても。

僕は本当は、いい子なんかじゃなかった。

親父の酒を盗み飲んで、母さんの寂しさを見ない振りして。

親をやってくれない両親のことが、憎かった。

殻に閉じこもって、僕を一人ぼっちにする世界を恨んだ。

かわいそうな僕を置き去りにして、こんなにはしゃいでる。

馬鹿で、粗野で、独り身の大人たちの中で、ひとりじゃなかった。

こんなの、今だけだってわかってても、どうしてだろう。

楽しかった。

一瞬でも、かわいそうじゃなくなった僕が、誇らしくて。

触れられそうで、一生かけても辿り着けない

僕の光

寂しくない訳がない

それでも、揺るがない輝きに惹かれた

強くなりたかった

バカバカしい!

たとえバレバレでも、本当の願いなんて言えなかった。

きっと叶わないのに、最後まで、あきらめられないんだろう

寂しくて、一人ぼっちで、きっとそれは変わらないんだ。

大人になっても、僕はきっと、僕のまま。

たったそれだけで、今までの僕を簡単には変えられない。

何事もなかったように、白々しい家族の平穏は続いていた

とっくの昔に壊れて、形だけのいい両親といい子の僕と

いい子の振りをやめたって、やっぱり僕はいい子だった

クリスマス休暇は終わり、与えられた日常が戻ってきた

幼なじみが僕を呼び止めるその名前、それが僕を形造るもの

それが僕の日常の、全て。

ずっとそれが嫌だった。僕が、僕であることが。

僕は初めから、親に作られた泥人形なんかじゃなかった

愛してもらえなくても、一人ぼっちでも、僕は生きていける

強くなって、見返してやればいいなんて

そう簡単に割り切ることは出来なくても

僕は自分の意志で、自分の足で、行きたい方に歩いていける

僕はただ、知っただけなんだ

僕にだけ見えている美しい景色が世界の全てじゃないと

寂しくて苦しくて一人ぼっちなのはきっと

僕だけじゃないと

僕は知っている

人工の空の向こうに広がる無限大の本当のそらを

宇宙を作っているのが、無数の孤独な星たちであるように

生まれた瞬間から、人は、一人なんだ。

そして、生まれて死ぬまで、僕は僕のまま変わらない。

誰だって一緒なんだ、他の誰かになんて、なれない。

友達なんて、家族なんて、全部、幻想、迷信、そうなんだ。

ほんの一瞬わかりあったつもりになって、ただそれだけの

みんな一人ぼっちで、寂しくて、だから恋しい

みんな、僕と変わらない、一人ぼっち同士の仲間なんだ

  1. 2017/01/02(月) 17:30:00|
  2. 同人誌
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